白昼夢の青写真。
元はアダルト市場で、ラプラシアンというメーカーが
作り上げた、4作品目のゲーム。
(1作品目のキミトユメミシは、なんと無料で配布されており、
私が初めて触れた「商業エロゲ」だったりする)
かなり昔の段階から、このゲームの評判は聞こえていて、
特に全ヒロイン1キャストという響きに、心を掴まれていた。
ちょっとした自分語りではあるが、2020年ごろに書いた、
あるプロット(未満)のメモがある。
そのうちの一つが、この白昼夢の夢写真によく似たアイデアで、
先を越された・・・!と少し悔しかったのだ。
気になる方向けに、記事の後半、
全ネタバレエリアで、そのメモは公開しようと思う。
概略とかはすっとばして、とっとと感想いこうか。
全体の感想 (ネタバレなし)
今回は全年齢、switch版でプレイした。
実のところ、アダルト版をすでに購入しており、
そちらをプレイするつもりではいたのだが、PCの都合で断念。
いい機会だったので、switch版で再購入する運びとなった。
時間が空いたら、アダルト版も進めようと思う。
さて、まぁ作品全体の感想だが、
ビジュアルノベルの到達点、と言って差し支えない傑作だと思う。
後ほど説明するが、この物語は3つの
「それだけで面白く、けれど重要な物語」を内包している。
それぞれは孤立・・・というより、確立していて、
「一つの作品として成立」するレベルのクオリティを持っている。
それが3つあり、それらを収束させる最後の物語もある。
本当に、マジで、心を持って行かれた。
クリアして1日が経ったが、未だに読後感が残っている。
しばらくは、他の人の感想を漁る日々が続きそうだ。
これ以降は、3+1つそれぞれの物語の感想を話していく。
もちろん、ネタバレ全開で行くので、未プレイの方はご注意いただきたい。
CASE-1 感想
全体的に静かでゆったりとしていて、
ビジュアルノベルというよりは、文学作品に近い空気感を覚えた。
モノローグも多いし、描写がとにかく巧い。
40代の主人公、というのも(全健忘にでもなってなければ)
初めての体験で、少し危ういレベルで没入感を感じた記憶がある。
ヒロインの凛も、危うさというか、独特の空気感(毒ともいう)で、
子供っぽさと大人っぽさ、そのアンバランスさが最高だった。
case-1は、特定の場面や、キャラが好きというより、
空気感とか、情景に魅入られた、という表現が正しいと思う。
退廃的というか、ずっとジメジメしていて、
心ごと引きずり込まれる感覚というか。
全クリア後の今でも、あの空気感は忘れられない。
CASE-2 感想
1,2,3の中では、もっとも完成度が高いシナリオだと思っている。
美しい、と言い換えてもいい。
主人公ウィルの聞いた情報が、徐々に収束していき、
超有名作品が作られていく過程は、滅多に味わえない読書体験だった。
全体的な雰囲気は、海外ドラマ的な感覚に近いと記憶している。
いやハリウッド映画かな。うーん、どっちかと言えばドラマかな。
キャラの掛け合いとシナリオ進行のバランス、
エンタメ性とリアリティの比率が、それに近いと感じた。
ヒロインのオリヴィア・ベリーを筆頭に、
キャラクターも個性豊かで、プレイしていて飽きがこない。
演出含め、ADVゲームとしてはあまりない体験ができた。
めっちゃ面白かったなぁ。
CASE-3 感想
キャラクターが濃い!!!
本当に、このシナリオだけ、完全にベクトルが違う。
キャラゲー然としているというか、いい意味でソシャゲ風というか。
まず誉めたいのはスクリプト。カメラのシャッターや、
ゆらゆらすももなど、とにかく「動いてる」。
あとは、このゲーム全体の特徴として、
ヒロイン視点のモノローグがたびたび入るのだが、
そこがキャラとして深みを増す、いいエッセンスになっている。
でも全体の雰囲気は「自然で、天然で、清々しい」もので
徹頭徹尾一貫している。
それでいて、1,2とはまた違った余韻を残す終わり方。
最高かよ・・・と・・・。
プレイ後の今考えると、この明るさは白昼夢の青写真に
なくてはならないものだったのだと、より感じる。
全体の感想
この先は、物語の完全なネタバレを含みます。
ここまで見た上でプレイしても、絶対に面白いと断言できる、
年1レベルの傑作です。どうかぜひプレイしてください。
もうプレイ済みだ!という方か、ネタバレ喰らっても文句はない!
という方のみ、この先の空間へお進みください。
CASE-0の感想。
まぁ全体の感想と同義だが、とにかく……
虚しくて、悲しくて、でもこうするしかなかった、
世界から見ればトゥルーエンド、
ヒロインとの物語としては、ビターエンド。
どうしてこうなってしまったんだ、と
実感(と主観的)を持って思ってしまう、そんな物語。
今でもこのゲームを起動しようとすると、
心臓がキュッとなり、苦しくなってしまう。
それほど、世凪というヒロインに心を動かされ、
海斗という主人公に、感情移入したということだろう。
Case-1,2,3と、いい意味で既視感を覚えるCGやキャラ、
怒涛の伏線回収と、否応なく動きだす物語。
二度とない物語体験だと確信できる、傑作でした。
しばらく心に残り続けるだろうな、と思います。
キャラとしては、出雲が性格も見た目も、好みドンピシャ。
機械が見せる思いとか、感情に弱いんだ、私―――。
おまけ。
記事上部で語っていた、ボツプロットについて。
“テーマ”の部分については、他の作品で使える可能性もあるため、
伏字にしています。予めご了承ください。
*企画案 テーマ: 若者に■■■■を■■■■る大人。アンチ"■■■"系 // 似たテーマの作品に、■■■■■■■■■■■があるが、目線が異なる // ■■■■とも似ているが、最終的な結論、作中で提示する答えは別 ヒロインが多重人格、主人格含め3人。 主人公はひょんなことから、彼女の夢の中へ入り込み、 人格ごとに異なる精神世界を旅する。 2人の世界を旅すると、最初の1人、主人格の世界を旅できる。 旅を踏破し、その精神を蝕む■を「■■が■■■べきものだ」と提示。 精神世界から脱出し、主人公とヒロインは結ばれる。


