
さて昨日の続き。第一から第四までは、すでに語ったとおりだ。
2ヶ月も時間を消し飛ばして、思いついた最新の理論とは……。
第五物語理論、「文脈」。納得の理論。
簡単にいうならば「出来事Aと出来事Bの因果的つながり」のことだ。
事件(共有化された経験)を前提として発生した、新たなドラマ。
納得と感動を支える下地。建築でいうと、土台や大黒柱といったところか。
文脈があれば、事件への感情移入がしやすくなり、説得力も向上する。
むかしあった事柄、過ぎ去った思い出の追体験。
身内ノリの面白さや、物語理論が作ろうとしているもの、の答えでもある。
ユーザーに描写・追体験させることで新たに作り出せるし、
埋もれている記憶から、共有化できる経験を発見することも可能だ。
例えば……仮に「旅行」というイベントを描写したいとする。
このままでは、なんの面白みもないバケーションだ。文脈がない。
ここに「今年の卒業旅行は中止だった」という事件を用意すると、
不思議とリベンジ旅行の光景が見えてくる。これが文脈だ。
さらに「卒業すると仲良しグループは離ればなれに」という未来の事件も。
もしも、この旅行すら中止になってしまったら……取り返しがつかなそう。
——というように、事件Aを通してBへどう向き合うかを示すのが文脈だ。
伝奇、大河、IFや二次が人気なのは、例でいう事件Aが周知の事実なのが大きい。
いままで紹介した全五つの要素。これらを使って自分でも物語を創る。
果たして私に可能かどうか……来月をお楽しみにお待ちください。
今日はここまで。
